『まぼろしハワイ』 よしもとばなな
新刊でましたよ~。
ハワイとフラにまつわる3つの短編集。
書き下ろしです。
生と死の狭間にあって、主人公たちがそれぞれに
いろんな思いをハワイで悟る…
そんな物語です。
家族のあり方だったり、
恋人との生き方だったり。
この小説内にでてくる『家族』というカテゴリーは
実際の身内の家族だけではなくて、
血のつながっていない他人が
『家族』になっていく…
そんなあり方、時間のあり方も含まれております。
まったりとした日本ではないハワイだからこそ
感じ取れる、癒しというかネイチャーヒーリングとでもいうのですかね。
死の悲しみを浄化する。
失くしたものを悲しんでいた気持ちを浄化する。
そんなハナシなのです。
ばななさんの小説は
いつも生と死が密接で、でもなんか絶望的じゃない。
これを読んでいると、あま~い気だるいハワイの空気を思い出しました。
一番印象にあるのはダイヤモンドヘッドからみた海の景色。
なかなか距離のある山道を
結構ガッツり登らないと辿り付けません。
でも、それがまたいいですね。
汗をかきながらも、カラッとした空気のなかで
眺める海は素敵でした。
とはいえ、どっちかというと
同じ南国なら沖縄のほうが好きだ。
どないやねん…。
結局『日本』が好きなのかもな、と最近思う。
てか、いつも海のアルところだな~。やはり…。